ヤマザキマリさんの「ムスコ物語」が新米ママの心に刺さりまくった件

本・漫画

大好きなヤマザキマリさんの「ムスコ物語」、やっと読めました。

なかなか持てない読書時間を、読みたさが勝って、隙間時間を活用しまくりながらあっという間に読んじゃいました!

 

イタリア、ポルトガル、シアトル、シリア(だったかな)など世界を転々としながら成長した息子のデルス君。

 

各地でちょっとしたイジメなんかを経験しつつ、いろんな問題を親子で乗り越えながら、独特のユニークな感性の持ち主に成長していった様子が描かれています。

 

ヤマザキマリさんは「子どもの未来を妄想して、それを自分の人生の目的にするのは愛という皮をかぶった重い行為」みたいなことを語られていて、本当にそうだな、と考えさせられました。

 

だけど、マリさんは「世界に散らばってくらしている我々家族3人ですが、自分が歳を取るにつれて、やっぱり家族で顔を見て会話したいな、なんて思うことも増えてきました。でも、離れていてめったに会えないからこそ、家族という枠を超えてひとりの人間として彼らを尊重できるし、大事にできることも事実です」と語られていて、深いな~と感じます。

 

↑現在、息子くんはハワイ(?大学のため。でももう卒業したのかな)、マリさんは日本、マリさん夫はイタリア、どバラバラに暮らしているみたいです、たぶん。

 

めったに会えなくて切ないし寂しい気持ちもある、でもだからこそ、ともすると横暴になりがちな身内に対して、会える時間の貴重さを感じているからこそリスペクトできる。

だよな~・・・

 

とにかく破天荒で地球規模な目線の変わったヤマザキマリさんと、息子デルスくんと、血のつながりのない若い父親べッピーノさんの関係が面白いです。

 

そして、とっても豪快で素敵なマリさんの「地球規模のひっこし暮らし」につきあわされていた息子デルスくんの書く”ハハ物語”が数ページ載っているのですが、これがまた深い・・・

 

読者からすると「あんなに素敵で面白い人柄のマリさんがお母さんで、地球規模で成長できて、いいな~!」ですが、当人のデルスくんは「日本に感じていた帰属意識や安心感を奪われ、母という理不尽に振り回された子供時代、早く大人になりたいと思っていた。」そうで、胸がギュッとなりました。

 

母側からの視点と、息子側からの視点、やはり異なるし、「子の心親知らず」は多かれ少なかれどんな親子間にも発生しますよね。

 

だけど、総合的には、デルスくんはマリさんのこどもでとても良かったと感じているそうです。

 

”僕は、いつかたったひとりきりになろうとも、地球のどこででも生きていける自信を得た”という言葉が印象的です。

 

血のつながった肉親はマリさんただ一人(あ、おばあさんもいますね)のデルスくん。

ひとりっこのママとして、胸がギュっとなる一節でしたが、それでも、しっかりと自己肯定感を得て育った頼もしいデルスくんのその自信に、深く感動もしたのでありました。

 

 

とにかく、ユニークで(私は)大好きなマリさんとその息子くんの物語。

少し泣けて、ところどころ深く感じ入る、めっちゃおすすめの本です!!

 

どれも面白いマリさんの本の中でも抜きん出て面白かったです。

 

ムスコ物語 単行本 – 2021/8/4

ちなみに次は辻仁成さんの新作を読む予定!
楽しみ♪
子育て本が胸にせまる今日このごろのアラフォーママなのでした。

パリの空の下で、息子とぼくの3000日 単行本(ソフトカバー) – 2022/6/30

 

 

 

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